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2025年は“昭和100年!” 大阪万博(昭和45年)で大ヒット、累計販売本数150億本超! 昭和44年から半世紀以上愛され続けるロングセラー『UCC ミルクコーヒー』 誕生秘話とパッケージの変遷をご紹介

2025.04.10by Foooood編集部
更新日:2025.04.10

日本で誕生した世界初の缶コーヒー! ー開発までのエピソード―

今をさかのぼること50年以上前、創業者・上島忠雄は喫茶店、レストランなどにコーヒー豆を卸す事業を手掛け全国を駆け回っていました。

そんなある日、駅の売店で瓶入りミルクコーヒーを購入。電車の発車ベルが鳴り、当時は瓶は売店に返す決まりだったため、最後まで飲み切ることができないまま、電車に飛び乗りました。

この時、上島は瓶入りの不便さを痛感し、「いつでもどこでも誰もが気軽に飲めるコーヒーを作れないか」と考え、瓶から缶へと発想を転換、缶コーヒーの開発が始まりました。

開発は難航を極め、コーヒーとミルクの分離、高温殺菌による味の変化、鉄とコーヒー成分の化学反応などさまざまな問題が発生。根気強く試行錯誤を繰り返し、新しい飲用スタイルや、安定的な品質保持にこだわり、缶にコーヒーを詰めただけではなく、流通商品としての価値を生み出した結果、世界初の缶コーヒーが誕生しました。

昭和44年(1969年)4月には『UCCコーヒーミルク入り(当時の商品名)』を発売。
ところが、発売当初はそのおいしさや便利さが認知されず、売上は伸び悩んでいました。
業界からは、「コーヒーは喫茶店で飲むもの」という当時の飲用スタイルから「邪道だ」等、非難の声も多くありました。

そのため、「とにかく目立つところで販売しよう」と売店で大きな声で指名買いをしたり、電車に持ち込んだり、全社をあげた販売活動を展開。

発売翌年、昭和45年(1970年)3月から大阪で開催された「日本万国博覧会」(大阪万博)を機に、来場した多くの人の目にとまり、爆発的なヒットに。時代とともに変化する嗜好に合わせてリニューアルしながら、累計販売本数は150億本以上にのぼり、ロングセラーブランドとなっています。

左・初代パッケージ 右・現在のパッケージ(10代目)

Contents

「日本万国博覧会(大阪万博)」での爆発的なヒットの背景

各パビリオンや飲食店へのセールスの結果、レギュラーコーヒー等の取引、納入も多数あり、当時缶コーヒーを製造していた大阪の工場に隣接する場所に「万博支店」と呼ばれる大阪北支店を開設しました。冷やした缶コーヒーもこの支店から、万博会場へ輸送していました。

夏場になると、ますます需要が高まり、工場をフル稼働させて生産しても追いつかない状態に。
全国から集まっていた来場者が会場でミルクコーヒーを飲み、地元に帰り、その飲用体験を広めて、返り注文も増加しました。

このように、万博はミルクコーヒーを一躍世間に広めるきっかけとなりました。

世界初の缶コーヒー開発以降も続く「コーヒーの魅力を届け続ける」UCCのチャレンジの歴史

UCCはミルクコーヒーを筆頭に「コーヒーの新たな魅力」を今も尚、届け続けています。
1969年ミルクコーヒー発売以降のUCCの取り組みについてご紹介します。

1981年:日本のコーヒー業界初!ジャマイカ・ブルーマウンテンエリアに直営農園開設
以来コーヒーの苗木を育てるところから一貫したコーヒー事業を手掛ける。
1989年にはハワイコナコーヒー直営農園も開設。

1994年:業界に先駆けたブラック無糖タイプの缶コーヒー「UCC BLACK無糖」の発売
健康志向を背景に、業界に先駆けてブラック無糖タイプの缶コーヒーを1987年に開発、1994年にBLACK無糖ブランドとして発売、今に至る。

2023年:豆の香りを閉じ込めた新たなコーヒー食品「YOINED」の開発
構想から20年。日本初※1の独自製法で生み出した「飲む」ではなく「食べる」スタイルのコーヒー。
※1 特許6849552号:コーヒー焙煎豆を粉砕し、その粉砕物と、別途コーヒー豆から抽出されたコーヒーオイル(食品中1%以上5%以下)、硬化油を混合・混錬する。これを成型して固めることで、コーヒー微粉砕物がコーヒーオイルや硬化油でコーティングされ、コーヒーの香りがしっかりと閉じ込められ、口に含んだときにコーヒーの香りが溢れ出す食品を製造する技術。

2025年春:世界で初めて大型水素焙煎機で水素焙煎コーヒーを量産※2・販売開始予定
『2040年までにカーボンニュートラルの実現』に向けた取り組みのひとつとして、水素焙煎の実現に挑戦。従来の熱源では実現できない“水素焙煎ならではのおいしさ”を創り出す。
※2 UCC調べ/水素熱源に対応するかたちで焙煎機そのものを独自に設計・開発し、継続的に水素焙煎コーヒーを生産・販売/年間キャパシティ3,000トン以上

『 UCC ミルクコーヒー』の歴史

歴代パッケージの変遷

【左から順に】①1969 ②1978 ③1981 ④1986 ⑤1993 ⑥2000 ⑦2001 ⑧2003 ⑨2010 ⑩2019

主な変化

初代(1969年発売)
専用の穴開け用オープナーによって、飲み口(注ぎ口)の穴と空気穴の2カ所を開けて飲用
※初代缶はUCCコーヒー博物館に展示中

3代目(1981年発売)
タブと同時に蓋の一部が切り取られて外れるプルタブ式を導入。穴開け用オープナーは不要に

5代目(1993年発売)
パッケージに誕生年を記載

8代目(2003年発売)
茶・白・赤の3色をはっきりとデザイン

9代目(2010年発売)
製品名を「ミルク&コーヒー」から「ミルクコーヒー」に

10代目(2019年発売)
現代的でスタイリッシュなデザインを採用

56年愛され続ける『UCC ミルクコーヒー』のこだわりの味わい

誕生から56年。昭和、平成、令和と3時代にわたり、長年愛され続ける理由は、消費者の嗜好の変化やトレンドに合わせて、発売当初より、コーヒーとミルクのバランスの追求、甘さを抑えるなど、少しずつ味を変化してきたこと。
ただし、飲んだ時の全体の印象は変えず、久しぶりに飲まれた方にも「昔と同じ味だね」と思っていただけるように「こだわりの味わい」を守り続けています。
また、コーヒー会社の缶コーヒーとして、レギュラーコーヒーのみを使用するというこだわりもあります。

実はカフェインレスタイプも!

お子様を含めたどんな方にも『UCCミルクコーヒー』を味わっていただきたいという思いから、カフェインレスコーヒーを100%使用した紙パックタイプも販売しています。

食品業界初!「色彩のみからなる商標」として登録

3色のヒミツ

茶色「焙煎されたコーヒー豆」
白色「コーヒーの花」
赤色「熟したコーヒーの実」

2019年11月、ミルクコーヒー誕生50周年の年に「色彩のみからなる商標」として特許庁より登録!

発売当初から一貫して3色を使用していることで、これらの色の組み合わせが『UCC ミルクコーヒー』を想起させる高い識別性を有すると認められました。

※本記事で紹介している情報は掲載時点のものです。

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